エビデンス vs クリエイティブ

健康食品サプリメントの商品設計を行う上で、重要視しなければならない設定項目は、

エビデンス と クリエイティブ

です。

売れる商品作りをコンセプトに掲げている弊社にとっては、必ず顧客とすり合わせている設定項目でもあります。

ただし、この両者は、相反する要素であり、商品設計コンセプトに直結する要素でもあります。

エビデンス

まず、エビデンスは、原則、ヒト臨床試験データに基づいた商品設計を行います。ヒト臨床試験データがない場合、原料メーカーの推奨摂取量を用いることもございます。

また、ビタミンやミネラルの栄養素だと、栄養摂取基準を基本とし、かつ栄養機能食品の上限・下限量を参考にすることが多いです。

これらエビデンス量を最重要視されるお客様も少なくありません。
特に、クリニックルートなど、提供される商品でも本業の信頼が問われるような業態のお客様は、エビデンスを最重要視されます。

もちろん、弊社では、ご要望場あれば、そのようなエビデンスベースの商品設計にも対応しております。

そして、エビデンスに基づいた商品設計で、パッケージや広告クリエイティブで機能性を謳いたい場合は、機能性表示食品での申請が必要になります。分析費用もかなり生じますし、申請から受理までにかなりの時間も要します。

なお、機能性表示食品は、使用する原料によって、謳えるヘルスクレームも異なってきます。また、近年、機能性表示食品ほど広告規制が厳しくなることも多々あるので、注意が必要です。

ちなみに、このエビデンスは、商品やブランドに限らず、販売者に対する信頼性を構築する要素と言えるでしょう。製薬・薬品会社の多くは、エビデンスを最重要視した商品設計を選択されます。
実は、この信頼性という要素は、通販の場合、リピート率やLTVに直結していたりもします。

クリエイティブ

次に、クリエイティブは、ランディングページなど広告クリエイティブの魅せ方を考えながら商品設計を行います。
通販販売の商品では、広告費用対効果にも大きく関連してくる要素なので、非常に需要なポイントとなります。

実際、弊社が得意な部分であり、弊社でもクリエイティブを加味した商品設計を提案させていたただくことも多いです。
詳細は、以下のページをご参照くださいませ。

失敗しないサプリメントの作り方 2. 売れるクリエイティブ探求と設計見直し

なお、上記ページでも紹介している通り、クリエイティブにも様々なものがあり、広告規制の変化と共に、利用されるクリエイティブも変化してきています。

弊社では、数のクリエイティブは優良誤認につながりやすいという点から、現在、数のクリエイティブはなるべく避けるようにしております。
また、機能性表示食品制度の影響もあり、消費者も学んでいるため、数のクリエイティブに騙されにくくなっており、数のクリエイティブだけでは商品が売れなくなってきている実情も踏まえております。

ちなみに、量のクリエイティブの中には、単純に、配合量のクリエイティブというものも存在します。Amazonなどのモールで、配合量合戦が繰り広げられてる成分/素材で用いられることが多いです。
近年では、NMNが最たる例で、300mg/日に留まらず600mg/日という高用量の商品も出現してきました。

エビデンス vs クリエイティブ

理想は、商品がエビデンスとクリエイティブの両方を兼ね備えていることです。

一方、エビデンスに執着し過ぎると、コストだけが上がります。エビデンスは、必ずしも売れ方に直結するわけではないため、エビデンスだけでクリエイティブ面が弱ければ、商品は売れません。

そこで、近年、主にネット通販市場において、エビデンスは加味せず、クリエイティブだけの商品が数多く出回りました。
そのため、数多くの優良誤認商品が問題となり、薬機法が改定された2021年8以降、行政の取り締まりや広告規制が非常に厳しくなりました。

クリエイティブだけの商品では売れないという市場へ変化したのです。

特に、クリエイティブだけの商品は、リピート率やLTVといった通販事業の収益性に大きく関わる指標数値が高まらないことがわかっており、新規集客に広告費ばかりかかってしまい、いつになっても黒字化しない・利益が出ないという状況が生じています。

通販商品においても、リピート率やLTVに関わるエビデンスも、重要になってきているのです。

現在、エビデンスとクリエイティブのバランスが非常に重要になってきています。
ただし、このバランスは、お客様の考え方次第です。

そして、現在、エビデンスが今までよりやや優勢になりつつある状況だと考えられます。

健康食品サプリメントのOEM事業は、顧客の成功の上に成り立つ事業です。事業の収益性の上でも、通販事業同様、リピート率やLTVというものが重要になってきます。
弊社は、現在、顧客の販売におけるリピート率やLTVも加味した提案を行うように心がけております。

健康食品サプリメントOEM製造に戻る


記事筆者

株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO
SloIron Inc. 取締役(Stockholder)、順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。…もっと詳しく