ナチュラル志向の商品作り

近年、ナチュラル志向の商品作りの要望が多く届きます。弊社は、ナチュラル系原料を取り扱う原料メーカーでもあるため、ナチュラル志向の商品作りには長けており、数多くのナチュラル志向の商品を供給しております。

一方、ビタミンを天然由来のものだと勘違いされ、表示の際に添加物区分での表示が発覚し、問題になることもございます。
ナチュラル志向の商品作りは、ナチュラル度の段階によって、対応可能な剤型や使用可能な賦形剤が異なってきます。

食品添加物フリー&化学加工品フリー


食品添加物を一切使用しないだけでなく、化学加工(合成加工)された原料を一切用いない商品設計。

賦形剤に、ステアリン酸カルシウムやショ糖エステルなどの滑沢剤が使用できなくなるため、錠剤での加工がかなり制限されてしまいます。マカ粉末100%や一部のスピルリナ粉末100%を除き、対応剤型は、条件付きで顆粒ならびに錠剤※になります。

※賦形剤を設定する際、水素添加された硬化油やデキストリン(でんぷん分解物)のように酵素を用いた加工が施されている原料や各種糖類などは、どのように取り扱うかの取り決めが必要になります。
※合成甘味料や香料が使用できなくなり、味付けは、プレーンなものに限定されてしまいます。

また、ビタミンは糖類や糖物素材などから合成される食品添加物がほとんど、ミネラルのカルシウムなどは既存添加物区分の食品添加物、発酵生産や動物由来粗原料から抽出されているアミノ酸や植物性カプセルのHPMC(ヒドロキシメチルセルロース)も食品添加物です。注意が必要です。

さらに、ミネラル素材であるミネラル酵母のミネラル源の由来には、化学品素材が利用されていす。どこまで厳密に制限するか?の取り決めが必要になります。

なお、ゼラチンに関しては、原則、食品添加物として取り扱われています。一方、豚ゼラチンとして食品区分で表示されることもございますので、詳細は、営業の担当者にご相談くださいませ。

食品添加物フリー


食品添加物を一切使用しない商品設計。
弊社では、錠剤、顆粒、条件付きでハードカプセルでのみ対応しております。

合成工程などがある食品原料(非食品添加物)は、使用できることになります。

例えば、NMN、L-シトルリン、オルニチン塩酸塩、HMBカルシウム、N-アセチルグルコサミンなどの機能性素材が使用できるようになります。
ただし、食品原料であっても、商品コンセプトからも外れ、添加物素材のように見られるため、原則、選定されることは少ないです。

錠剤の場合、二酸化ケイ素やセルロースは用いず、ステアリン酸カルシウムなどの滑沢剤の代替としてナタネ硬化油を用いることで製剤化が可能になります。
ただし、ナタネ硬化油は力価が弱いため、ステアリン酸カルシウムの2倍以上の配合必要になります。

ハードカプセルの場合、上記のゼラチンの表示について、担当者にご相談くださいませ。
なお、動物性より植物性を優先し、食品添加物であるHPMCカプセルを採用されるケースもございます。

ソフトカプセルは、原則、被膜に食品添加物を使用しないで製造することが困難のため、対応不可能です。

添加物表示の広告規制変更

2024年3月末をもって、2022年3月に出された無添加表示のガイドラインの猶予期間が終わります。
食品添加物フリーの表示基準も変わってきますので、ご注意くださいませ。

無添加サプリメント製造の注意点

今後、無添加の表示が厳格化され、サプリメント剤型では、ほぼ無添加表記ができなくなります。

ヴィーガン仕様/動物性原料NG


動物性の原料ならびに動物由来原料が使用できなくなります。

動物由来原料の代表例は、ゼラチンカプセル(主に豚)、羊毛が由来のビタミンD3や豚血液由来のヘム鉄です。

なお、一部のカルシュウムのように、表示名称だけでは由来がわからない原料も存在します。由来まで遡って、原料選定を行う必要がございます。

注:ヴィーガン認証などを取得する場合、植物由来でも白糖(漂白された糖)の配合がNGであったり、最終製品での分析が必須になります。

ヴィーガン向け健康食品サプリメント製造

合成着色料フリー


合成工程がある着色料が使用できなくなります。

健康食品サプリメントでは、あまり使用されることはないのですが、白色(酸化チタン)やダークカラメル色(カラメル色素)のハードカプセルなどに使用されていることがあります。

カラメル色素について


カラメル色素には、カラメルⅠからⅣが流通しており、それぞれ由来や製法が異なります。

・カラメルⅠ:糖類を加熱してつくる昔ながらの方法
・カラメルⅡ:糖類に亜硫酸を加えて加熱
・カラメルⅢ:糖類にアンモニウム化合物(THI)を加えて加熱
・カラメルⅣ:糖類に亜硫酸とアンモニウム化合物(THI)を加えて加熱

基本、カラメルⅠ以外、化学品原料が使用されています。
※カラメルⅠは、抗糖化(AGE)の観点から、反対に避けられるケースもございます。

ハードカプセルに用いられるカラメル色素は、カラメルⅣです。他のカラメルは、色価が弱く、遮光性を持たせるには不十分だからです。

ソフトカプセルも、原則、カラメルⅣが用いられているのですが、カラメルⅠを用いられることもございます。※崩壊性が落ちるため、注意が必要です。

なお、近年、カカオ色素に代替されるケースも増えております。


健康食品サプリメントOEM製造に戻る