まめ鉄/SloIronとは?

豆由来フェリチン鉄は、まめ鉄(日本の商標)とSloIron(米国・日本の商標)の名前で流通しております。
現在、日本以外の国では、米国老舗サプリメント会社であるフローラ社が独占契約権を保有しております。したがって、豆由来フェリチン鉄原料供給が行われているのは、日本だけになります。

豆由来のフェリチン鉄の研究は、1990年頃よりカリフォルニア大学バークレー校のエリザベス・タイル教授らによって行われ始めました。タイル教授は、フェリチンの研究を1960年代より行っているフェリチン研究の第一人者です。

そして、2011年に豆由来フェリチン鉄の原料を世界中に供給するために作られたのがタイル教授も株主であるSloIron社(SloIron Inc.)です。
弊社や弊社栗山も、研究開発費を投じ、豆由来フェリチン鉄原料の供給を目指しました。

2019年、SloIron社が供給する豆由来フェリチン鉄原料:SloIronは、大豆由来のプロトタイプ原料からスタートし、この原料を用いた商品が世界で初めて日本で発売されました。

 写真:レピールオーガニックス まめ鉄

一方、原料供給が現在の状況になるまでは、様々な困難が待ち構えていました。
現在の鉄としての含有量が5%以上になったのは、2020年後半であり、なかなか鉄の含有量を安定化することにも苦労いたしました。原料が流通当初、弊社のOEM限定で供給されていた理由です。当時は、原料のロット毎に鉄の含有量から配合量を調整する必要性があったのです。

また、製造後、大豆固有の微生物が繁殖し、滅菌工程が毎回必要になりました。2021年3月、製造条件が改良されたことで、滅菌工程が不要になり、かつ鉄の含有量がより安定化しました。

SloIron社とは


SloIron社は、2021年3月、フェリチン研究の第一人者であるエリザベス・タイル教授(カリフォルニア大学バークレー校)らが創業メンバーとして、豆由来フェリチン鉄を流通させることを目的として設立された会社です。現在、えんどう豆と大豆を由来としたフェリチン鉄の原料供給を行っています。
現在、株主・役員(技術顧問として)に弊社栗山も加わり、豆由来フェリチン鉄の研究開発や新たな豆(レンズ豆など)を由来とした原料開発を行い続けています。

幅広い用途で使用されるようになった現在

本原料は、米国のUSDAオーガニック認証を取得しているため、オーガニックやヴィーガン(ベジタリアン)の市場でも高い評価を得ています。
上記のように、オーガニックをテーマにした自然派商品(プラントベースフード)も数多く販売されています。

また、今後、米国で販売を行っているフローラ社は、”Highly absorbable 高吸収”を表示したヴィーガン対応サプリメントとして展開中です。そのため、クリニックルートでも、「ラジカルの影響が少ない優しい高吸収鉄」として採用が増えております。

フェリチン鉄プチブーム

2022年7月8月、NHKなどでフェリチン鉄と隠れ貧血をテーマとした番組が放映され、フェリチン鉄へのニーズが急激に高まりました。
2022年は、前年比の3倍以上の原料供給が行われ、更に2023年は、2022年の約2倍量の原料供給が行われました。
そして、現在も、この供給量は、増加し続けています。

コエンザイム10などのような急激なブームではなく、着実に成長するブームがフェリチン鉄に起こったのです。

現在、2023年9月に90日反復投与毒性試験でより高い安全性が確認され、2024年3月、まめ鉄によるヒト臨床試験が発表されています。
まめ鉄は、まだまだ進化し続けています。

フェリチン鉄とは?

How to Use まめ鉄:フェリチン鉄

鉄の吸収と鉄不足判定(技術者向け)

原料の使用条件

現在(2023年12月15日)、以下の使用条件で、原料を供給させていただいております。

・まめ鉄由来の鉄として3mg/日以上の配合
・申請書ならびに承諾書のご提出

・校了前のパッケージデータの提出

<禁止事項>
・海外向け原料輸出
・商品名に「まめ鉄」「SloIron」を使用
・顆粒商品におけるアガベイヌリンとの組み合わせ

微量配合でフェリチン鉄などの標榜が行われること防止するため、供給条件として配合量の下限値を設定させていただいております。

申請書/承諾書の提出が無い場合、原料供給がなされることはございません。
提出なしでの購入を強行されようとされた会社様には、全て供給をお断りさせていただいております。

また、今秋、使用量で不正があった商品が見つかり、12月15日以降に申請があった商品に対して、供給条件として、パッケージデータのご提出を加えさせていただいております。
ご理解の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

今後の展望

本原料は、日本と米国の両サイドで研究開発が行われています。
2021年、本原料は、日本人女性でのヒト臨床試験(有効性試験:月経時鉄不足の回復効果)が実施され、2024年、科学雑誌Functional foods in health and diseaseで発表されております。
また、米国でも、新たなヒト臨床試験が実施され始めています。
今後、ますますの飛躍が期待されています。

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